概要
毛髪中のステロイドホルモンをLC-MS/MSで測定します。
毛髪中のステロイドホルモン濃度は過去数カ月分の蓄積値となるため、コルチゾールの様な日内変動の大きいステロイドホルモンでも、日内変動の影響を受けずに、長期間の生理的評価を行うことができます。また、毛髪は非侵襲的で採取が簡便、感染リスクがない、運搬や保存が容易などの理由から、注目されている生体試料です。
あすか製薬メディカル社の技術では、わずか1mgの毛髪(約5~10本)からでも、多種のステロイドホルモンの測定が可能です。従来、LC-MS/MSで毛髪中のステロイドホルモンを測定するには10mg 程度の毛髪(約50~100本)が必要でしたが、抽出条件やLC-MS/MS条件を改良し、当該測定系を開発しました。この技術は毛髪を取り扱う際の、弊社の基盤となっております(文献1)。
また、内標準物質に使用する安定同位体は1種類ではなく、全ての測定項目に対して安定同位体を用意しているため、高い精度を兼ね備えています。
文献1 :
Steroids,
Volume 164, December 2020, 108732
特長
- 毛髪は非侵襲性、室温保存が可能な生体試料で、長期間の生理的評価に用いられます。
- あすか製薬メディカル社の独自技術により最大8種類のステロイドホルモン濃度を、毛髪から測定が可能となっております。
- 動物の体毛でも測定実績があります。
測定可能なステロイドホルモン一覧
1 |
テストステロン (T) |
5 |
プロゲステロン (P4) |
2 |
ジヒドロテストステロン (DHT) |
6 |
アンドロステンジオール (Δ5A-diol) |
3 |
デヒドロエピアンドロステロン (DHEA) |
7 |
コルチゾール (F) |
4 |
アンドロステンジオン (A-dione) |
8 |
コルチゾン (E) |
サービスの流れ
希望する測定項目をお伝えください。(
fig.1)
また、ご不明な点がありましたら、ご要望に合わせて、最適な測定法などをご案内致しますので、お気軽にお問い合わせください。
- お問い合わせ
お問合せフォームから、希望する測定項目、検体情報 (検体数、生物種) などをお伝えください。
- お見積書・注文書の作成
ご連絡いただきました内容を元に、お見積書・注文書をエクセルファイルもしくはPDFにてメールにてご送付いたします。
- 受付・検体送付
検体をご送付ください (平日着)。
- 測定
- 結果報告
メールにて速報をご連絡し、のちほどご報告書を郵送いたします。
測定モード・定量法
測定モード:Multiple Reaction Monitoring(MRM)
定量法:内標準法