サービス概要
本サービスは、MSD社MESO
® QuickPlex SQ 120(
fig.1)を使用したイムノアッセイサービスです。電気化学発光法(ECL)を利用した独自技術によって、単一項目だけでなく、1サンプルで多項目を同時に解析することができます。また、高感度な検出を実現しており、これまで検出が困難だった健常人のデータ取得などにも対応が可能となりました。世界中の製薬メーカーやCROでも採用されている高い実績のシステムです。
電気化学発光法(ECL:Electrochemiluminescence)とは?(fig.2)
電気化学発光法(ECL)とは、電気化学発光標識を用いて適切な化学環境で電気的な刺激によって光を生成し、これを検出する手法です。このECL法をイムノアッセイに組み込むことで、重要なたんぱく質やその他の生物医学的分子の測定を行います。
ECL法を使用するメリットとしては、以下などが挙げられます。
- 低バックグラウンド:プレートに結合したSulfo-Tagのみを検出するためバックグラウンドが低い
- 高感度:励起サイクルの繰り返しにより、シグナルを増幅して光レベルを高めることが可能
- 広いダイナミックレンジ:発光(620nm)はクエンチング(吸収)が起こらずサチュレーションしにくいため、サンプルの希釈をほぼ行わず、高低発現レベルを測定可能
- 使いやすい:従来のELISAに似たイムノアッセイ法ですが、より高速
- 優れた柔軟性:ラベルは安定的で非放射性であり、生体分子と簡単に結合
- 高性能・高品質:細胞上清、血清、血漿、全血など、様々な種類のサンプルで、臨床に近い品質データを得ることができる優れた検出システム
独自のMULTI-ARRAYテクノロジー
MULTI-ARRAYテクノロジーは、ECL法とアレイを組み合わせた技術で、他のアッセイプラットフォームよりも短時間かつ少ない労力で、単一サンプル内の複数の測定項目を正確に定量化できます。
(
fig.3)の様に単一ウェル内で個々の測定項目がそれぞれのスポットに配置され、隣同士のスポットに干渉されることなく、各項目が検出されます。
この独自のテクノロジーによって、非常に少ないサンプル量から複数の結果を得ることができるため、貴重なサンプルを節約することができ、さらにサンプルをほぼ希釈せずに測定できるため、より体内環境に近いサンプル条件で、正常および疾患に関連するバイオマーカーを測定することができます。
実験の流れ
- サンプル調製
サンプル分注、検出抗体の添加・洗浄を行います。
- サンプル測定
MESO® QuickPlex SQ 120を使用してサンプルの測定を行います。
本サービスは、検量線用スタンダードおよびご提供いただいたテストサンプルで解析を実施いたします。
(検量線はN=3で測定を実施、サンプルはN=2または3での測定を推奨しています。)
- データ解析
DISCOVERY WORKBENCHソフトウェアにより、スタンダードカーブを用いて、データ解析を行い、実測値を求めます。
- 解析結果のご報告
データ解析結果を、CD-ROMに収めてご報告します。