ImmunoGeneTeqs / コスモ・バイオ ID: J02039

TCRレパトア解析サービス ID: J02039

サービスについて

概要

がんや感染症、自己免疫疾患などで特定のT細胞クローンが抗原を認識して増殖するクローン性増殖が起こると、特定の種類のクローンの頻度が高くなった集団が形成されます。T細胞が集団として持っているTCR遺伝子のコレクション (クローンの種類と個々のクローンの頻度) をTCRレパトアと呼び、これを次世代DNAシーケンサーなどで解析する手法がTCRレパトア解析です。

TCRレパトアは個体の抗原感作歴を反映する“免疫記憶バーコード”として、また多様な病原体に対する個体の対応可能性を反映する指標として、がん、自己免疫疾患、感染症、そしてワクチン応答などの研究・診断への応用が期待されています。
イムノジェネテクス社のTCRレパトア解析では、mRNAからcDNAを合成し、共通プライマーでTCR遺伝子を増幅することで、従来法と比較して高感度、非バイアスな解析が可能です。また、独自開発した重複クローン解析技術(fig.1)(fig.2)により、腫瘍反応性CD4+およびCD8+T細胞クローンの治療前後または経時的な変化を容易に解析することが可能になりました。
腫瘍反応性T細胞の種類や頻度は、患者のがんに対する免疫応答を評価する上で重要なバイオマーカーです。 従来技術では、患者末梢血に存在する膨大なT細胞クローン(レパトア)情報から腫瘍反応性T細胞の情報を抽出することや、微量な腫瘍組織検体からCD4+ またはCD8+ T細胞レパトア情報を取得することは困難でした。
イムノジェネテクス社は、腫瘍反応性T細胞が濃縮される腫瘍組織のTCRレパトア解析と、末梢血CD4+ T細胞およびCD8+ T細胞のTCRレパトア解析を組み合わせることで、末梢血および腫瘍について簡便に腫瘍反応性CD4+またはCD8+ T細胞クローンを同定する重複クローン解析技術を開発しました。
本技術により、治療前後における末梢血および腫瘍組織中の腫瘍反応性T細胞応答の定量的な評価が可能となり、患者個々の免疫応答に基づいた最適な治療戦略の選択に貢献します。

サービス内容

解析ワークフロー
* TCRレパトア解析の成果を最大化するためには実験デザイン(比較対象、n数、など)が重要です。
イムノジェネテクス社はヒト・マウスなどに関する豊富な論文化の経験に基づき、実験デザインのアドバイスも行っています。
データ解析 個々のサンプルについて、クローンの情報(V, D, Jの使い方、CDR3配列、頻度など)、レパトアの情報(多様性やクローナリティなどの指標)をエクセルなどの統計解析ソフトで確認可能な形で納品します。
* 各レパトア間でクローンを比較する重複クローン解析、類似性解析などのオプションもございますので、ご相談ください。

受け入れ可能サンプル

  • 精製済みtotal RNA
  • 細胞溶解液
  • 未分画凍結細胞
  • 凍結組織 等
* 細胞や組織を凍結保存いただく際は、イムノジェネテクス社指定の保存液、凍結方法をご使用いただく必要がございます。

納品物

  • 作業報告書
  • シーケンスデータ一式
  • マッピング結果ファイル 等
【データ例】
  • 検出されたT細胞クローン・頻度(fig.3
    NGSによるTCR配列データを共通のCDR3配列で定義されるT細胞クローンへと統合、 検出されたT細胞クローン・頻度を出力します。
  • CircosプロットによるVJ遺伝子の関連を視覚化(fig.4
    VJ領域の組み合わせとその存在頻度を示しており、より太いリンクは存在頻度の高さを示す。

【レポート例】
消化管がん患者の治療前後でのTCRレパトア解析例

ご注文に関して

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参考価格・納期

サービス項目 価格(税抜) 納期
TCRレパトア解析サービス お問い合わせ サンプル受領から2.5ヶ月程度

関連サイト