概要
生体内で生成されたタンパク質は、リン酸化修飾を受け、その機能や局在が調整されていると考えられています。そのためタンパク質の機能を解明する上で、リン酸化修飾の解析は不可欠です。
しかし、リン酸化ペプチドはイオン化されにくい上に存在量も微量であるため、通常の LC-MS/MS 解析では十分なリン酸化ペプチドの情報を得ることは容易ではありません。
本分析では、リン酸化ペプチドを濃縮・精製し、LC-MS/MS 分析に供することで、一度の分析で数百~数千のリン酸化ペプチドを同定することできます。
サービス仕様

* 非リン酸化ペプチドフラクションも分析した方がよい理由
例えば・・・
リン酸化ペプチドの解析結果から、Protein X のリン酸化が検体間で差があると判断でき、かつ、非リン酸化ペプチドの解析結果では Protein X の非リン酸化部分については検体間で差がなかったと判断出来た場合、タンパク質発現量としては検体間差がないが、リン酸化率が変動した、と解釈できる。
サンプルについて
【サンプル調製時の注意点】
タンパク質を抽出する際は、phosphatase inhibitorを添加することを強くお勧めいたします。
具体的な調製方法につきましては、事前にご相談ください。
注意事項
タンパク質のリン酸化状態は、組織の種類や生育条件などによって大きく変化すると考えられています。
サンプルによっては、推奨しているタンパク量を用いても、リン酸化ペプチドを検出できない可能性もありますので、あらかじめご了承ください。