概要
CDI Laboratories社の「HuProt
TM Human Proteome Microarray」を使用した受託解析サービスです。
HuProt
TM マイクロアレイは、世界最大となる21,000以上のタンパク質を搭載し、ヒトプロテオームの~81%を網羅しています。
抗体や血清抗体、蛍光標識した核酸・タンパク質といった目的物と、タンパク質との相互作用を網羅的に検証することが可能です。抗体特異性プロファイリングや血清自己抗体プロファイリング等のアプリケーションを用意し、医薬品研究やバイオマーカー探索など、様々な用途に対応いたします。
アレイの特長
本サービスに使用されるHuProtマイクロアレイの詳細については、
こちらをご覧下さい。
なお、解析サービスの他、HuProtマイクロアレイのスライド販売も行っております。上記ページをご参照ください。
【HuProt
TM Human Proteome Microarray 関連資料】
・
HuProtTMアレイ製品マニュアル
・
HuProtTMアレイの機能解説書
解析サービスについて
本サービスは、HuProtマイクロアレイのアプリケーションに対応したサービスをご提供しています。ご送付頂いたサンプルの調整、ハイブリダイゼーション、スキャンニング、データ解析及びレポート作成を行います。サービスは、アプリケーションにより大きく5つの項目に分かれています。
自己免疫プロファイリング(ImmuneProfilerTM)
1枚のスライドに最大81%の標準プロテオーム(
Human Protein Atlasで定義)を搭載しており、自己免疫プロファイリングは、予測的な早期診断テストを開発するための他のアッセイプラットフォームに代わる、より包括的でハイスループットな手段の1つとなります。
ループス、関節炎、クローン病、多発性硬化症(MS)などのがんや、自己免疫疾患を含む、多くのヒト疾患に対する新規自己抗体(バイオマーカー)を発見するための強力なツールです。
【自己免疫プロファイリングの利点】
- ペプチドではなくタンパク質であること
- 世界最大のコレクション
- 一次(IgM)および二次(IgG)応答(IgAの検出にも対応いたしますのでご相談ください。)を検出
- 迅速で再現性の高いアッセイ
- スクリーニングデータに基づいたカスタマイズが可能
【自己免疫プロファイリングの仕組みについて】(
fig.1)
【自己免疫プロファイリングの大量サンプル向けの2段階サービス】
フェーズ1 Discovery |
最少量の血清または血漿を用いて大量のデータを迅速に生成
この区分では、既知の病状サンプルと治療効果、または正常サンプルと50~100の範囲のコホートサイズに焦点を当てています。 |
フェーズ2 Focus |
フェーズ1で特定された反復候補に対するサンプル(>300)の解析
スライド当たり最大14個のサブアレイに印刷された50~500個のタンパク質を含むフォーカスマイクロアレイをカスタムメイドで製造します。これによりコストが大幅削減され、統計的に有意なデータを取得するために必要な非常に大規模なコホートの迅速なテストが可能になります。 |
バイオインフォマティクス |
2つのフェーズで得られたデータを解析
確立された生物統計学的手法を使用します。診断的または予測的試験の可能性を持つ統計的に関連のあるプロファイルを決定および同定します。 |
[プロジェクト例](
fig.2)
抗体特異性プロファイリング
HuProtマイクロアレイは、大規模なタンパク質コレクションに対する抗体の特異性を一度にアッセイする強力なツールです。
例えば、ネイティブアレイ及び変性アレイを用いて、2通りの反応濃度で検証するといったことが可能です。
HuProtマイクロアレイは、抗体医薬品管理の向上に寄与します。交差反応する抗体の同定や支援や、開発段階の早期にそれらを排除することによって、オフターゲット効果の可能性を著明に減少します。これにより、標的に対して強い特異性を示す抗体にリソースを集中させることができます。事実、FDAは、非標的組織の抗原に結合する抗体医薬の非常に深刻なオフターゲット効果の可能性を減ずるために、より新規の技術が利用可能になった時点で、すぐに採用することを推奨しています。(
fig.3)
<商用抗体の検証>(
fig.4)
タンパク質-核酸(DNA/RNA)相互作用プロファイリング
HuProtマイクロアレイは、前例のない規模でDNA結合性タンパク質の特異性を試験する強力なツールです。蛍光標識された核酸を、大規模なヒトタンパク質コレクションに対してテストすることが可能です。HuProt
TMマイクロアレイによって、目的となる核酸の結合性を迅速にプロファイリングすることが可能です。
タンパク質間相互作用プロファイリング
タンパク質間の相互作用は、生化学的パスウェイの中心です。HuProtマイクロアレイは、これらの相互作用をかつてない規模で試験する強力なツールです。蛍光標識またはビオチン標識した目的タンパク質と、大規模なヒトタンパク質コレクションであるHuProt
TMマイクロアレイに対する結合性を一度に解析することが可能です。
タンパク質-低分子相互作用プロファイリング
HuProtマイクロアレイは、低分子及び薬剤の特異性を大規模に試験する強力なツールです。HuProtマイクロアレイでは、蛍光標識やビオチン標識された分子の特異性を、大規模なヒトタンパク質コレクションに対してアッセイすることができます。化合物の結合プロファイリングの高速化により、HuProtマイクロアレイは薬剤開発などの最前線における必要不可欠なツールとなりつつあります。